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能力・成果に応じて昇給も…小糸製作所、定年65歳に引き上げ

小糸製作所は2025年4月以降、定年年齢を現行の60歳から65歳まで段階的に引き上げる。併せて定年後の再雇用制度を70歳まで働けるように改定する。独自のシニア資格を新設。60歳以降も全員が正社員のままシニア資格に移行でき、能力や成果に応じて昇給も可能だ。シニア層の豊富な経験や能力を伝承するとともに、シニア層が生き生きと働く姿を示すことで若手にも長く働くイメージを持ってもらう狙いがある。

新制度は定年年齢を25年度から毎年1歳ずつ引き上げ、29年度に65歳になる設定だ。定年直前に管理職だった社員については、役職を継続する「シニアプロフェッショナル」と、役職を継続しない「シニアアドバイザー」のどちらかに移行。社員本人の希望を踏まえた上で役員会で決議する。非管理職の社員は「シニアエキスパート」に移行する。アドバイザーやエキスパートは高い専門性を生かして後進の育成にも当たり、技術力を底上げする。

また「選択定年制」を導入し、60歳から定年年齢までの期間で退職時期を社員自身で選択可能にする。フルタイムに加えて短時間勤務も選べるなど、多様な働き方に対応する。

同社はシニア層以外の処遇改善も進めている。従業員が高い意欲を持ち活躍し続けられる環境を整備し、持続的な成長につなげる。

日刊工業新聞 2024年09月02日

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