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「スペーシア」「スイフト」など販売好調…スズキの4―6月期、営業益60%増の要因

スズキが6日発表した2024年4―6月期連結決算(国際会計基準)は、研究開発費や固定費が増加したものの為替の円安効果や値上げ、製品構成改善などが寄与し、営業利益は前年同期比60・8%増の1575億円だった。売上高は日本や欧州で販売台数が増加し同21・0%増の1兆4576億円だった。

単位億円、増減率%、下段通期見通し▼は赤字・マイナス。配当がある場合の上段カッコ内は前の期の実績、下段通期見通し

4輪車の世界生産は同6・6%増の80万3000台、世界販売は同7・1%増の78万4000台。日本は軽自動車「スペーシア」、欧州は小型車「スイフト」など新車効果があり販売が好調だった。

インドの4輪車販売は在庫が増加し生産を調整したため同1・2%増と前年並み。鮎川堅一副社長はインド市場について「(4―6月期は)選挙や天候不順が影響し低調だった。8月以降に販売シーズンを迎えるので需要を取り込みたい」と述べ、通期で市場成長率(約2%増)を上回る販売に自信を示した。

同社は24年4―6月期から国際会計基準を任意適用した。25年3月期連結業績予想は経営環境が不透明として5月公表の期初予想を据え置いた。生産・販売台数目標も変更せず、4輪車の生産は前期比1・8%増の332万5000台、販売は同2・7%増の325万4000台を見込む。

日刊工業新聞 2024年08月07日

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