3Dプリントで木質建築物、三菱地所設計が構築したシステムの効果
三菱地所設計(東京都千代田区、谷沢淳一社長)は、3次元(3D)プリント技術を使って木質の建築物を作るシステム「Regenerative Wood」を構築した。3Dプリンター専用材料のフィラメントとして製材時に発生する木粉を使用することで、廃棄物を低減し資源循環を図る。原料の輸送に伴う二酸化炭素(CO2)排出量を抑制するなど、生産フロー全体で環境負荷を低減できる。
建築工事における環境負荷の低減や工期短縮といったニーズに対応する手法として、3Dプリント技術に着目。新システムで試作品の建築物「TSUGINOTE TEA HOUSE」と、カウンター・パーテション「Regenerative Wood #1」を作製した。
TSUGINOTE TEA HOUSEは同社本店に展示しており、製造プロセスのメイキング動画も併せて上映中。今後は三菱地所グループ各社とともに育林・伐採から製材、企画、設計、運用に至るまで一連の木材利用ネットワークを強化し、木材の利用を推進する。
【関連記事】 金属積層造形の技術はここまで進化している!
日刊工業新聞 2024年07月22日