ヤンマー・井関農機、需要減少「小型農機」で協業拡大の理由
ヤンマーホールディングス(HD)で農業機械を製造・販売する子会社、ヤンマーアグリ(岡山市中区、所司ケマル社長)と井関農機は18日、市場縮小が顕著な国内市場向けの小型農業機械の開発・生産で協業を拡大すると発表した。従来の田植え機などに加え、新たに小型トラクターとコンバインでも共同開発や相互OEM(相手先ブランド)供給を始める。2025年以降に順次、製品を投入する。
両社は04年から協業を開始。国内で中山間地や小規模区画向けの小型農機の需要が減少する中、安定した製品供給につなげるため協業範囲を拡大してきた。
コンバインの脱穀や刈り取りユニット、畑作向けの野菜収穫機、野菜移植機などで相互OEM供給を行っている。22年には4条植えの小型田植え機を共同開発した。
日本農業機械工業会の統計によると、20馬力未満のトラクターの23年の出荷台数は05年と比較して約90%減の6114台に減少している。
日刊工業新聞 2024年07月19日