夏休みの予算増加、6年ぶり8万円台の背景
明治安田生命調べ
明治安田生命保険が18日発表した夏休みの予算に関する調査によると、2024年の平均予算は前年比1万296円増の8万2964円だった。18年以来、6年ぶりに8万円を超えた。一方、予算を減らすと回答した人の割合は同5・0ポイント増の20・0%だった。同社は「物価高でもお金を使う人と、物価高だからお金を使わない人の二分化が顕著になっている」(明治安田総合研究所)と指摘している。
夏休みに国内旅行に行く人の平均予算は同2万8388円増の13万6224円、海外旅行に行く人は同12万5799円増の43万8125円と、それぞれ23年を大幅に上回った。物価高や円安の影響で旅行費用が高騰している中でも、惜しみなく金をかける人が一定数いることが予算増加の要因と同社は分析している。
一方、23年に比べ予算を増やすと回答した人は、同0・6ポイント減の16・0%、予算を減らすと回答した人は同5・0ポイント増の20・0%と、減らす人の割合が増やす人を上回った。減らすと答えた人の6割が、物価高騰で家計が厳しいと回答した。同社は「インフレ防衛に努める家計の財布のひもは依然堅い」(同)と見ている。
旅行に行く人のうち、23年から変わったことの上位3は「費用を増やす」(31・1%)、「遠くに行く」(24・8%)、「日数を増やす」(21・5%)と、「高・遠・長」の傾向が見られた。暦の関係で休みをとりにくかった大型連休の「安・近・短」と対照的な結果になったとしている。
調査は6月にインターネットで実施。1120人が回答した。
日刊工業新聞 2024年07月19日