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売り上げ最大3.3倍、ドコモがスーパーで実証した生成AI広告の効果

売り上げ最大3.3倍、ドコモがスーパーで実証した生成AI広告の効果

レジ前パン売り場に設置したデジタル看板

NTTドコモとインテージ、台信商店(熊本市南区)、今村商事(東京都港区)は、生成人工知能(AI)を活用した店舗内デジタル看板向けの広告配信の実証を熊本市南区のスーパーマーケット「スーパーダイノブ城南店」で実施した。デジタル看板用コンテンツの作成時間を従来の1週間から約1時間以内に短縮。広告対象商品の売り上げが最大で約3・3倍になったという。

5月8日から6月28日までに行った実証では、ドコモが米オープンAIのチャットGPTなどの生成AIを活用してダイノブが販売を強化したい商品の広告コンテンツを作成。店内3カ所に設置したインテージのデジタル看板用の端末に表示した。顧客単位で販売履歴を収集するシステム「ID―POSデータ」を今村商事がダイノブから取得・分析し、効果を検証した。

広告コンテンツの作成では、生成AIの活用により作成手順の最大3分の2の工程を半自動化した。作成した広告を1商品当たり7日間表示した結果、売り上げが平均で従来比約2割増になったとしている。

10月には第2期として、活用する生成AIの追加を含めた広告生成の品質向上を計画。さらなる運用自動化に向けた実証実験を実施する。

日刊工業新聞 2024年7月3日

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