機能絞り100万円安く…井関が投入、低価格4条刈りコンバインの性能
井関農機は低価格の4条刈りコンバイン「HFR4042/4050」を発売した。基本性能を維持しつつ車体を水平に保つ車体水平制御などに機能を絞り込むことで、標準機に比べて価格を約60万―100万円低減した。消費税抜きの価格はコンパクトタイプ(42馬力)の4042型が660万円、高馬力タイプ(50馬力)の4050型(写真)が690万円。
車体の左右傾斜を自動で制御する車体水平制御機能に加え、作業シーンに応じてエンジン回転を自動的にセットする「IQアクセル」を標準装備。車体を常に水平に保つことで刈り取り性能と脱穀精度の安定化が図れるほか、アクセル操作が不要で快適な作業も実現する。
クローラーの前後を切り上げた舟形クローラーを採用し、前進・後進時の泥押しを軽減することで湿田の走破性を高めた。脱穀時はエンジン負荷や車速に応じてエンジン回転数を制御する。これにより、特に低速作業時や旋回時に、より飛散ロスの少ない作業を実現する。
近年は生産資材の価格が高騰する中で、農業機械の低価格化が求められている。井関農機は今回の低価格タイプの投入を通じて農機需要の取り込みを図る。
日刊工業新聞 2024年06月25日