CO2を98%減…日立造マリン「LNGエンジン」試運転
日立造船マリンエンジン(熊本県長洲町、鎌屋樹二社長)は、本社兼工場(同)で、4気筒テストエンジンを用いたカーボンニュートラル(温室効果ガス排出量実質ゼロ)液化天然ガス(LNG)燃料の試験運転を実施した。同燃料の活用により、試運転での二酸化炭素(CO2)排出量を重油と比べて約98%削減した。低炭素燃料に対応したエンジンを開発するほか、試運転を含む製造工程の温室効果ガス(GHG)削減につなげる。
カーボンニュートラルLNGは、天然ガスの採掘から燃焼までの工程で発生するGHGをCO2クレジットなどで相殺し、地球規模ではCO2が発生しないとみなすLNG。試運転では、通常のLNG燃料のCO2排出量約53トンに対し、排出量を約1・4トンまで低減できた。
舶用エンジンの製造では、最終段階で試運転が必要となる。同工場では年間約40台のエンジンを製造するが、製造時に排出されるCO2の約6割が試運転の燃料から排出されている。
日刊工業新聞 2024年6月12日