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自動車の電動化進展に対応…ダイキョーニシカワ、樹脂一体パイプ長尺化

自動車の電動化進展に対応…ダイキョーニシカワ、樹脂一体パイプ長尺化

試作した樹脂一体3次元屈曲パイプ

ダイキョーニシカワは長尺で3次元屈曲に対応し、締結部を一体成形できる樹脂パイプの製造技術を確立した。同社が量産する樹脂一体パイプの2倍以上となる長さ1700ミリメートル超でも、先端から終端まで内径を均一にした中空パイプを実現できる。自動車の電動化に伴い、電池や駆動部周辺の冷却配管は増え、形状の複雑化が進むと想定。軽量化とコストダウンを訴求し、3年以内の量産を目指して提案を本格化する。

新技術では成形時の金型内で固化していない状態のパイプに、ガス圧を用いて樹脂玉(フローティングコア)を押し出して、均一断面の中空を形成する。

ダイキョーニシカワは現在、パイプ内部にガスを注入して中空を作るガスアシスト成形で樹脂一体パイプを製造するが、安定した中空を確保できる長さには限界があった。一方で電動化が進展すれば、冷却部位が増えて車内の配管レイアウトが複雑化すると見込まれるため、長尺化に対応する製造技術の確立は課題だった。

同社は従来のステンレス製パイプを樹脂製に置き換えることで、重量を3割低減し、コストは2割抑えられると試算。締結部を一体で成形できる樹脂パイプは、製造工数や部品点数でもメリットが見込まれる。また、既存の樹脂一体型パイプ量産ラインは、成形から梱包までを無人化する完全自動化ラインを確立し、端材を活用して工程内の廃材ゼロを実現。生産性や環境配慮の面でも、採用を後押しできると見ている。


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日刊工業新聞 2024年05月20日

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