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カステラ窯・すしロボ…食の供給網高度化、「西日本食品産業創造展」を見逃すな

日刊工業新聞社主催の産業見本市「第34回西日本食品産業創造展」が15日、福岡市博多区のマリンメッセ福岡で開幕した。「フードテック×サステナブル」をテーマに、214社・団体が資機材やシステムなどを出展する。食のサプライチェーン(供給網)を通じた高度化、最適化につなげる。マリンメッセ福岡のA・B両館を用いるのは同展初で、過去最大規模となる。

開会式で来賓の苗村公嗣九州経済産業局長は「開催テーマは、労働生産性の向上やフードロス低減といった食品産業特有の課題を含めて解決するヒントになる」と期待を寄せた。テープカットになぞらえた恒例の「ロールケーキカット」では、来賓ら11人がケーキにナイフを入れ、華々しく展示会の幕が上がった(写真)。

17日までの会期3日間で2万人の来場を見込む。開場時間は10―17時(17日は16時まで)。公式ウェブサイトでの事前来場登録で入場無料。

現場ルポ、自動化・省人化技術集まる

「第34回西日本食品産業創造展」が15日、福岡市博多区のマリンメッセ福岡で開幕した。人手不足や国連の持続可能な開発目標(SDGs)などの社会課題解決に自動化や省力化、新サービスなどで取り組む企業や団体が出展。来場者にアピールした。

七洋製作所(福岡県宇美町)は業務用オーブンを出展。下火をコントロールできる新型のカステラ生地焼成窯をはじめ、生地供給から焼成、販売までのトータルパッケージを提案する。

レオン自動機は幅広い食品成形が可能な包みあん機を展示

鈴茂器工は取り扱いや手入れが簡単でコンパクトな新型のすしロボットを披露。居酒屋や社員食堂、カラオケ店、キッチンカーなど新市場への拡大を目指す。

保坂製作所(東京都台東区)は結露防止ヒーターガラスを搭載し、適切な庫内管理が可能な冷蔵・冷凍ショーケースを展示した。

タニコー(同品川区)は揚げ調理時間を短縮する新型フライヤーを紹介。谷口秀一社長は「新規のテクノロジーをブースで体験してほしい」と期待した。

レオン自動機は和菓子や洋菓子、調理食品など幅広い食品成形が可能な包みあん機を展示。杉山博福岡営業所所長は「人と機械が融合する付加価値が高い製品開発を目指す」と話す。

日刊工業新聞 2024年05月16日

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