マツダの通期見通し、営業益過去最高の2700億円の理由
マツダは10日、2025年3月期連結業績予想で売上高が前期比10・8%増の5兆3500億円となる見通しだと発表した。営業利益は同7・8%増の2700億円を想定し、前期に記録した過去最高益の更新を見込む。同日、広島県府中町の本社で会見した毛籠勝弘社長は「トップラインを成長させる年だ」と強調。主要市場の米国で、25年3月期末には対米ドルで136円まで円高が進むと想定。24年秋の大統領選の結果が同市場の戦略を左右する可能性があるとの認識も示した。
期中には高付加価値の戦略商品「ラージ商品群」4車種がそろうことから、販売台数の増加を期待。特に北米・日本での拡販に力を注ぎ、世界販売台数は同12・8%増の140万台を計画する。
販売台数を伸ばす計画だが、原材料費の増加や電動化に向けた研究開発費などがかさんで、営業利益率は5・0%と同0・2ポイント低下する見通し。
設備投資は同4割増の1700億円を計画しており、電動化車両量産への投資が本格化すると見られる。
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日刊工業新聞 2024年05月11日