ペロブスカイト太陽電池、日揮などが北海道で初実証
日揮ホールディングス(HD)の国内設計・調達・建設(EPC)子会社の日揮(横浜市西区、山田昇司社長)は、エネコートテクノロジーズ(京都府久御山町)、苫小牧埠頭(北海道苫小牧市)と共同で、ペロブスカイト太陽電池の実用化に向けた実証実験を開始した。苫小牧埠頭の物流倉庫に同太陽電池を取り付け、実装に近い形での発電データの取得や施工方法を含めた耐久性と信頼性の評価を2025年3月末まで実施する。
北海道での同太陽電池の実証実験は初めて。物流倉庫の屋根と壁面にエネコート製のペロブスカイト太陽電池(写真)を日揮のシート工法で設置し、4月から発電データの取得を開始した。
今後、低温・積雪・塩害の環境条件を持つ北海道港湾エリアで実証実験を実施予定。同電池の設置方法や設置場所を評価し、3社共同で社会実装に向けた検討を加速する。
ペロブスカイト太陽電池は、薄型で軽量、柔軟に曲がる特性を持ち、建物の壁面や曲面、耐荷重の小さい屋根などにも設置できるため、次世代型太陽電池として期待されている。
日刊工業新聞 2024年05月09日