韓国に半導体薬品工場、住友化学が新設
住友化学は24日、韓国に半導体用高純度薬品の工場と半導体材料関連の研究開発拠点を新設すると発表した。新工場は2027年度の稼働を目指す。研究開発センターはソウル近郊に設け、24年度下期の運営開始を予定する。新工場と研究開発センターの投資額は、それぞれ数十億円程度を見込む。生産・開発両面で半導体関連の旺盛な需要に対応できる体制を整える。
韓国子会社の東友ファインケムが、工場用地として24年度下期に益山市内で約10万平方メートルの土地を取得する。敷地面積は現在の約2倍となる見込みだ。進行中の米国テキサス新拠点における能力増強分と合わせて、30年度にはグローバルの生産能力が23年度比5割増える見通し。高純度薬品は半導体製造の洗浄工程などで使われる。
また、新設する研究開発センターでは半導体や通信関連の先端技術・材料など次世代事業開発を加速する。顧客や大学、ベンチャー企業など外部との交流を促し、日本国内にある住友化学の研究拠点との連携を強化する。人員は新規採用や再配置で約150人を計画している。
【関連記事】 世界の半導体工場で、揺るぎない信頼を集めるクリーン搬送装置
日刊工業新聞 2024年4月25日