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自動車部品「ラジエーター」製造、デンソーが脱炭素実現

自動車部品「ラジエーター」製造、デンソーが脱炭素実現

CNを実現したラジエーターを披露する川島俊哉デンソー福島社長㊨と山崎康彦デンソー副社長

デンソーは17日、カーボンニュートラル(CN、温室効果ガス排出量実質ゼロ)を実現した部品の供給を始めたと発表した。子会社のデンソー福島(福島県田村市)で生産する自動車部品「ラジエーター」について、外部調達した再生可能エネルギーを使うことなく、地産地消の水素や電力を活用しCNを達成した。今回の案件を「ショーケース」と位置付け、CNを目指す外部の製造業などに取り組みを公開。モノづくりの脱炭素化に貢献する。

同日、「地産地消の水素を活用したモノづくりのお披露目会」をデンソー福島で開いた。山崎康彦デンソー副社長や川島俊哉デンソー福島社長、内堀雅雄福島県知事、村瀬佳史資源エネルギー庁長官らが出席。CN実現の第1号となるラジエーターに記念のサインを施した。

CNのラジエーターは3月29日にトヨタ自動車東日本(宮城県大衡村)に納品を開始。アルミニウム製の部品を高温で接合する工程では使用エネルギーを液化石油(LP)ガスから電気や水素に切り替えた。水素はデンソー福島の敷地内に設置したトヨタ自動車製の水電解装置で生成する。

デンソーの山崎副社長は「水素利活用の仲間の輪を広げ、福島から全国へ、水素地産地消モデルの展開を目指したい」と意気込んだ。


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日刊工業新聞 2024年04月18日

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