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トヨタが4日から国内全工場再開…豊田織機のエンジン不正受け

トヨタ自動車は、生産子会社であるトヨタ車体のいなべ工場(三重県いなべ市)と岐阜車体工業本社工場(岐阜県各務原市)の稼働を3月4日に再開する。これらの工場は1月29日以降、豊田自動織機のディーゼルエンジン不正問題を受けて停止していた。国土交通省が出荷停止を解除したため生産を再開する。これにより、トヨタの国内全工場が約1カ月ぶりに稼働することになる。

いなべ工場では商用バン「ハイエース」のほか、複数の車種を同一ラインで生産する混流生産のため、併せて生産が停止していた高級ミニバン「アルファード」や「ヴェルファイア」などの出荷を再開する。岐阜車体ではハイエースや救急車のほか、人気スポーツ多目的車(SUV)「ランドクルーザー300」の国内仕向車の生産も行う。

トヨタでは、豊田自動織機におけるエンジン事業の再生をサポートするほか、グループ全体の安全と品質の徹底に取り組む方針。

豊田自動織機は自動車用エンジンの出力試験において、燃料噴射量の数値のバラつきを抑えたことが明らかになった。ただ、2月27日に国交省が検証試験の結果を公表し、該当エンジンが道路運送車両法の基準に適合していることを確認できたとして出荷停止処分を解除した。


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日刊工業新聞 2024年02月29日

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