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サウナ愛好家に朗報…ウエアラブル端末をサウナ室に持ち込める防熱カバーが生まれた

東邦ガスが投入へ
サウナ愛好家に朗報…ウエアラブル端末をサウナ室に持ち込める防熱カバーが生まれた

ウエアラブル端末向け防熱カバー(上)。熱電併給システムの蓄熱材を応用した防熱材(下)をカバー内に入れて使う

東邦ガスはウエアラブル端末をサウナ室に持ち込める防熱カバーを開発した。コージェネレーション(熱電併給)システムの蓄熱材を応用したカバーを開発し、端末に熱が伝わらないようにした。現在は性能試験を進めており、端末メーカーからの理解を得た上で10月の発売を目指す。販売価格は5000円程度を想定している。

腕時計型の端末やセンサーに装着して使う。酢酸ナトリウム水溶液を主体とした防熱材と、着脱できるカバーで構成。一般的な端末の最大動作温度は50―60度Cのため、80―90度C程度のサウナに持ち込むと故障する可能性があるが、防熱カバーは室温85度Cの環境下で連続30分間、端末に伝わる温度を50度C以下に保てる。

サウナ室から出た後の冷水や外気による冷却で防熱性能は回復する。カバーは伸縮性と速乾性を持ち、洗濯できる。

愛知県と岐阜県の温泉施設で300人超の一般消費者を対象にした性能試験を3月中まで行い、防熱性能を確認し、端末メーカーからの理解を得る。

心拍センサーを手がけるフィンランドのポラール・エレクトロの日本法人は1月、東邦ガスの防熱カバーを使えばサウナ室でもメーカー保証の対象内とすることを認めた。東邦ガスはこうした認証を他社からも獲得したい考えだ。

同社の調べによると、サウナ愛好家の間では心拍数などの生体情報を可視化する需要が大きい。「熱電併給システムの蓄熱材を応用することで、故障の可能性を排除した上でサウナ室に持ち込める」(担当者)という発想で開発した。

日刊工業新聞 2024年02月15日

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