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シールド掘進機、市場開拓の視線は海外へ。日立造船が韓国SK建設から受注

シールド掘進機、市場開拓の視線は海外へ。日立造船が韓国SK建設から受注

韓国から受注したシールド掘進機

 日立造船は韓国SK建設から、シールド掘進機2機を受注した。韓国の鉄道トンネルの建設工事向けで、受注額は数十億円規模とみられる。1号機は出荷済みで、2号機は6月中旬に出荷する。シールド掘進機は日本市場では長期的には縮小が見込まれ、各社とも海外展開を加速している。日立造船は海外生産も視野に入れ、世界首位のドイツ・ヘレンクニヒトを追撃する。

 韓国での受注は今回で3件目。受注した2機は、韓国鉄道公社の慶全本線釜田駅と馬山駅間を結ぶ鉄道トンネル工事向け。釜山広域市内から金海市内までの32・7キロメートルのうち、大渚2洞から2路を約4400メートルずつ掘削する。
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明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役デジタルメディア事業担当
シールド掘進機の足元の需要は、日本でリニア着工や、東京五輪による高速道路整備など悪くない。ただ中・長期では中国やインド、東南アジアなどの開拓が欠かせない。口径10メートル以上の大口径掘進機を扱える日本企業は、日立造船のほか、IHIとJFEエンジニアリングの合弁「ジャパントンネルシステムズ(JTSC)」、川崎重工業、三菱重工業(JTSCに合流予定)の4社のみ。世界シェアはヘレンクニヒトが圧倒的に高く日本勢は顧客開拓の余地が多い。

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