合成メタン、天然ガス自動車の代替燃料に…日立造船が新規事業に生かす
日立造船といすゞ自動車は7日、ゴミ焼却施設から排出される二酸化炭素(CO2)を用いてメタネーション反応で生産した合成メタンを、天然ガス自動車の燃料として利用できることを確認したと発表した。両社などが参加する実証実験で、合成メタンが既存の天然ガス燃料の代替となり得る結果を得た。日立造船は今後、ゴミ焼却施設設計や新規事業として注力するメタネーション事業の提案などに生かしていく。
日立造船は2022年度までに、自治体の清掃工場から出るCO2を用いて1時間当たり125ノルマル立方メートルの合成メタンを生産する実証試験を実施。
23年度は同試験で得たCO2転換率やメタン濃度などのデータを基に、合成メタンを模擬したガスをいすゞのガスエンジンに供給・稼働。排ガス成分、エンジン出力、燃費などの考察や試験を行った。
その結果、合成メタン中のメタン濃度が約96%以上であれば、既存の国内天然ガス自動車の燃料として利用できることを確認した。
日刊工業新聞 2024年02月08日