丸紅エアロスペース（東京都千代田区、上瀧彰社長）と新明和工業は６日、ビジネスジェットの機体整備事業を行う共同出資の新会社「ＪＡＭＳ（ジャムス）」を２月中に設立すると発表した。４月に中部国際空港（愛知県常滑市）を拠点に事業開始する。インバウンド（訪日外国人）やビジネス需要の高まりを受け、国内のビジネスジェット市場の拡大を見据え、機体整備需要を取り込む。

ジャムスは本社を東京都千代田区に置く。丸紅エアロスペース、新明和工業それぞれ５０％の出資比率で、出資額は非公表。社長は丸紅エアロスペース取締役の西川博貴氏が就任する。丸紅グループのビジネスジェットに関する知見やネットワークと、新明和工業の航空機製造、整備分野で培った技術力を整備サービス提供に生かす。

中部国際空港を拠点とした理由として、一定期間の駐機が可能な格納庫があるほか、２４時間運用空港としての利便性を挙げた。ビジネスジェットは２０２２年に国内発着回数がコロナ禍前の１９年を上回り、市場成長の期待が高い。ジャムスの西川社長は「高水準のサービスを提供し、潜在需要を掘り起こす。将来的な拠点拡大も考えたい」と抱負を語った。