停泊中の船舶へ陸から給電、三菱電機が日本初の電力供給システム
三菱電機は22日、停泊した船舶へ陸上から電力を供給するシステムを横浜市港湾局から受注したと発表した。同市本牧ふ頭の岸壁に新設する。電源周波数変換装置を備えており、公共ふ頭向けに同装置を備えた電力供給システムは日本初だという。グループの弘電社(東京都中央区)、東芝三菱電機産業システム(同)との共同受注。同市のカーボンニュートラル(温室効果ガス排出量実質ゼロ)実現に貢献する。
港湾に停泊中の船舶は通常、その間に使用する照明や空調などの電力を船内の発電機によって発電している。陸上からの給電でこれらの電力を賄うことにより、港湾での温室効果ガスの排出量削減につなげる。
一般的に船舶の発電機の周波数は60ヘルツだが、同市を含む東日本地域では50ヘルツの電力が供給される。このため陸上からの給電の際は電力を60ヘルツに変換する必要がある。納入するシステムでは変電設備や変圧器のほか、周波数変換装置も備える。
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日刊工業新聞 2024年01月23日