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生成AI研究加速するドコモ、脳画像予測を実用化へ

生成AI研究加速するドコモ、脳画像予測を実用化へ

AIで生成した脳画像

NTTドコモが生成人工知能(AI)を用いた研究開発を加速させている。

ヘルスケア関連では磁気共鳴断層撮影装置(MRI)で撮影した脳画像から将来の脳画像を予測し、自動生成するAIを開発した。脳全体のほか、認知症や記憶力と関連するとされる海馬の体積が将来どのように変化するかを予測し、現在の大きさと比較できる画像を生成する。

約500人の計15万枚の脳画像データを活用し、画像生成AIモデル「敵対的生成ネットワーク(GAN)」を基に脳画像生成AIを開発した。将来は加齢だけでなく、生活習慣に応じた脳の変化も予測できるようにし、脳ドックのリポート用として2025年度以降の実用化を目指す。

このほか、メタバース(仮想空間)で利用者が操作しないキャラクターであるノンプレーヤーキャタクター(NPC)をテキスト入力のみで自動生成するAIも開発した。プログラミングやアルゴリズムなどの専門知識がなくても外見や行動、仮想空間内での役割を備えたNPCを20分程度で自動生成できる。24年度中にNTTコノキュー(東京都千代田区)の仮想空間基盤「DOOR」への実装を目指す。

日刊工業新聞 2024年01月17日

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