JR東海・西日本、新幹線でもチケットレス
17年夏から。次はポイント連動サービスが焦点!?
JR東海とJR西日本が2017年夏に東海道・山陽新幹線のチケットレスサービスを始める。指定席券をクレジットカードで購入し、交通系ICカードを登録すると、改札でICカードをかざすだけで乗車できる。90年代後半からチケットレスサービスを始めた航空では、100%がチケットレスとなっている。鉄道ではJR東日本がモバイルSuicaでチケットレスサービスを提供しているが、いよいよ新幹線でもチケットレスが本格化する。
交通機関のチケットレスサービスは航空会社が国内線から着手。日本航空が96年、全日本空輸が97年から始めた。現在、国内線ではどのような方法で予約しても、全てがチケットレスになっている。
鉄道ではJR東日本が06年からモバイルSuicaで、新幹線に乗車できるチケットレスサービスの提供を開始。モバイルSuicaの会員数は現在約369万人に達する。
JR東海は01年から専用のクレジットカードに入会すると、インターネット予約ができる「エクスプレス予約」を開始。当初チケットレスではなかったが、08年には新幹線に乗車できる専用ICカード「EX―IC」を発行し、チケットレス化した。ただ、エクスプレス予約は新幹線を利用するため、専用のクレジットカードとICカードを作り、会費を支払う必要があった。
17年夏にも始まる東海道・山陽新幹線のチケットレスサービスはJR東海のトイカやJR西日本のイコカのほか、相互利用の対象となっている10種類のICカードが登録できる。クレジットカードとICカードの登録は無料、カード会社への手続きも不要だ。クレジットカード機能が付いたICカードなら、1枚で全てが完結する。
エクスプレス予約の会員数は現在286万人。指定席に乗車する約3割がチケットレスサービスを利用している。エクスプレス予約は利用頻度の高い顧客を想定しているが、新サービスは利用頻度が少ない顧客にも使いやすい内容を目指す。
ICカードを活用したチケットレスサービスが広がれば、すでに定着した航空と合わせ、1枚のICカードで新幹線や飛行機といった多様な交通機関を乗り継げる時代がやってくるのも遠くない将来のことかもしれない。
(文=高屋優理)
交通機関のチケットレスサービスは航空会社が国内線から着手。日本航空が96年、全日本空輸が97年から始めた。現在、国内線ではどのような方法で予約しても、全てがチケットレスになっている。
鉄道ではJR東日本が06年からモバイルSuicaで、新幹線に乗車できるチケットレスサービスの提供を開始。モバイルSuicaの会員数は現在約369万人に達する。
JR東海は01年から専用のクレジットカードに入会すると、インターネット予約ができる「エクスプレス予約」を開始。当初チケットレスではなかったが、08年には新幹線に乗車できる専用ICカード「EX―IC」を発行し、チケットレス化した。ただ、エクスプレス予約は新幹線を利用するため、専用のクレジットカードとICカードを作り、会費を支払う必要があった。
17年夏にも始まる東海道・山陽新幹線のチケットレスサービスはJR東海のトイカやJR西日本のイコカのほか、相互利用の対象となっている10種類のICカードが登録できる。クレジットカードとICカードの登録は無料、カード会社への手続きも不要だ。クレジットカード機能が付いたICカードなら、1枚で全てが完結する。
エクスプレス予約の会員数は現在286万人。指定席に乗車する約3割がチケットレスサービスを利用している。エクスプレス予約は利用頻度の高い顧客を想定しているが、新サービスは利用頻度が少ない顧客にも使いやすい内容を目指す。
ICカードを活用したチケットレスサービスが広がれば、すでに定着した航空と合わせ、1枚のICカードで新幹線や飛行機といった多様な交通機関を乗り継げる時代がやってくるのも遠くない将来のことかもしれない。
(文=高屋優理)
日刊工業新聞2016年3月17日生活面