約60%のCO2削減効果…鹿島が導入、建設資材運送効率化の仕組み
鹿島は26日、建設資材の運送について、現場で作業する協力会社と運送会社をマッチングするアプリケーションと物流センターを中継して運送する仕組みを導入し、運用を始めたと発表した。今後物流会社との連携を拡大しつつ、各現場に導入。運送の効率化により「物流の2024年問題」の解決を図るほか、二酸化炭素(CO2)の排出量削減につなげる。
協力会社と運送会社のマッチングでは計画立案や連絡、調整などを行うアプリをヤマトシステム開発(東京都江東区)と共同開発した。協力会社の「いつ、どの資材が欲しい」という入力情報と、運送会社の「車両サイズ、どこからどこへの運送、合積みと帰り荷の状況」の入力情報を同じ画面で共有。双方の情報を一元管理し、ムダを減らして調整を容易にする。
物流センターの活用では、センコー(大阪市北区)の物流センターを中継して資材を運送する仕組みを構築した。大量の資材を製造元から大型車両で物流センターまで運送し、敷地内に一時保管。現場で資材が必要な時に、その都度、小型車両で運送する。横浜市内の集合住宅の工事現場に導入したところ、従来比約60%のCO2削減効果を確認した。
日刊工業新聞 2023年12月27日