富良野ラベンダー、三重県産かぶせ茶―飲料大手、地域の特産品使った商品で差別化
飲料大手の間で、原料に地域の希少な農産物などを使う動きが広がっている。ポッカサッポロフード&ビバレッジ(名古屋市中区、國廣喜和武社長、052・249・5583)は、北海道富良野産ラベンダーや東京緑茶を使用した商品を28日に発売する。キリンビバレッジは2015年に発売した九州各県産の野菜や果実を使った飲料に続き、16年は東北産果実の飲料を計画。伊藤園も三重県産かぶせ茶100%の「伊勢茶」を14日に発売した。競争激化の中で商品を差別化するとともに、地方自治体や農家、農業協同組合などと関係を強化する狙い。
ポッカサッポロは「富良野ラベンダーティー」を28日、「有機にっぽん烏龍」を4月11日、「東京緑茶」を同18日にそれぞれ発売する。ラベンダー産地で名高い北海道上富良野町はホップ栽培でサッポロビールと長年、取引関係がある。これを生かし、自治体に農家を紹介してもらいラベンダーを調達。ラベンダーの香りを引き出すため、茶葉とともに低温抽出した。
東京緑茶は青梅市やあきる野市、武蔵村山市など限られたエリアで栽培されている東京狭山茶を使用した。
キリンビバは7月をめどに、東北全県の果実を使ったペットボトル容器飲料を計画する。15年5月に“地産全笑プロジェクト”を立ち上げ、同年7月の第1弾商品は九州・沖縄産100%をテーマに佐賀県のアスパラガス、大分県のケール、長崎県産のイチゴなどを使った飲料を発売。今回はこの東北版になる。紅茶飲料「午後の紅茶」でも静岡県産ミカンや栃木県産イチゴを使った商品を発売している。伊藤園が原料に使う伊勢茶は三重県産茶の総称で、同県はかぶせ茶の生産量で全国1位だ。
日本人消費者の国産好みは強く、安心安全のため少々割高でも買う客も多い。ただ、消費者の目が肥えている中で、原料のごく一部だけ利用したような商品は支持を得られない。地域の特産、希少原料をいかに安定的かつ大量に調達できるかが各社の腕の見せ所と言えそうだ。
ポッカサッポロは「富良野ラベンダーティー」を28日、「有機にっぽん烏龍」を4月11日、「東京緑茶」を同18日にそれぞれ発売する。ラベンダー産地で名高い北海道上富良野町はホップ栽培でサッポロビールと長年、取引関係がある。これを生かし、自治体に農家を紹介してもらいラベンダーを調達。ラベンダーの香りを引き出すため、茶葉とともに低温抽出した。
東京緑茶は青梅市やあきる野市、武蔵村山市など限られたエリアで栽培されている東京狭山茶を使用した。
キリンビバは7月をめどに、東北全県の果実を使ったペットボトル容器飲料を計画する。15年5月に“地産全笑プロジェクト”を立ち上げ、同年7月の第1弾商品は九州・沖縄産100%をテーマに佐賀県のアスパラガス、大分県のケール、長崎県産のイチゴなどを使った飲料を発売。今回はこの東北版になる。紅茶飲料「午後の紅茶」でも静岡県産ミカンや栃木県産イチゴを使った商品を発売している。伊藤園が原料に使う伊勢茶は三重県産茶の総称で、同県はかぶせ茶の生産量で全国1位だ。
日本人消費者の国産好みは強く、安心安全のため少々割高でも買う客も多い。ただ、消費者の目が肥えている中で、原料のごく一部だけ利用したような商品は支持を得られない。地域の特産、希少原料をいかに安定的かつ大量に調達できるかが各社の腕の見せ所と言えそうだ。
日刊工業新聞2016年3月15日 建設・エネルギー・生活2面