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独身寮を無償化・帰省費用の補助…京王電鉄が地方出身の若手支援を相次ぎ導入した狙い

独身寮を無償化・帰省費用の補助…京王電鉄が地方出身の若手支援を相次ぎ導入した狙い

地方出身の若手を支援することで、技術系採用を強化する

京王電鉄は独身寮の無償化や帰省費用の補助といった、地方出身の若手の支援策を相次ぎ導入した。地方の工業高校などからの技術系新卒採用を強化する狙い。もともと地方からの採用が多かったが、コロナ禍後は学生の地元志向が強まり、採用が難しくなっている。首都圏での就職のハードルを下げ、優秀な人材を確保する。

京王電鉄は地方の学生の採用強化に向け、12月から独身寮を無償化し、年2回まで帰省費用の補助を始めた。2024年からは地方でテレビCMを放映し、知名度を高める。従来は沿線周辺に限っていた。「学生の親にも安心してもらいたい」(山岸真也取締役常務執行役員)という。コロナ禍で交流が減った地方の学校と人事部の関係も再構築する。また、若手の処遇改善のため、23年の春闘で初任給引き上げを決めた。

鉄道の安全運行を支える技術系社員の採用は、鉄道業界に共通する課題だ。地方では半導体関連の工場建設などが増加し、技術系人材は取り合いになっている面もある。

また、若手以外の処遇も改善し、さまざまな年齢層で働きやすさを改善する。5月には65歳への定年引き上げに合わせて57歳での役職定年を廃止した。50―60代の意欲を高める狙いで、60歳時点で管理職の継続や現場復帰などを選択できるようにする。12月から技術系を対象に夜間の設備保守や夜間休日の緊急動員に手当ての支給を開始した。

京王電鉄は近年カムバック採用などユニークな人事施策をいち早く実施してきている。

日刊工業新聞 2023年12月08日

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