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タダノが世界初投入、公道走行とクレーン作業両立した「25トンフル電動ラフテレーンクレーン」

タダノは6日、各種クレーンを製造する香西工場(高松市)で国内市場向けの25トンフル電動ラフテレーンクレーン(RT)「EVOLT eGR―250N=写真」を初公開した。公道走行とクレーン作業を両立したフル電動式のRTは世界初という。

氏家俊明社長は同日、「クレーンメーカとしてフル電動化できることを示した」と強調。その上で「インフラ整備も協力しながら進める。建設現場を変えたい。脱炭素社会の実現と地球環境保全の使命を果たす」との決意を示した。

同製品は8日に発売する。消費税抜きの価格は1億4800万円。年間20台の販売を見込む。

1回の充電で最大11時間のクレーン作業、40キロメートル距離を走行後に約5時間のクレーン作業が可能。ディーゼル式の従来機と同等の走行性、クレーン機能で満充電状態で平均的な1日のクレーン作業を行える。充電時間は急速充電で約2・5時間、普通充電で約8時間。今後、北米向けRT、高所作業車、クローラクレーンなど他のカテゴリー製品の開発にも着手する。

同社は2030年までに二酸化炭素(CO2)排出量を19年度比25%、製品では同35%の削減目標を掲げている。目標達成に向けカーボンネットゼロの環境対応製品をいち早く投入し、建設機械業界をリードしていく考え。


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日刊工業新聞 2023年12月07日

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