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富士通の世界初装置を採用…ソフトバンクが全国展開「オール光ネット網」が実現する機能

ソフトバンクは機能ごとにブレード(基板)化した富士通製のディスアグリゲーション(分割)型光伝送装置を採用したオール光ネットワークを全国伝送網に導入し、このほどコアネットワーク(基幹通信網)への展開を完了した。

ソフトバンクのインターネット・プロトコル(IP)ルーターに、長距離伝送可能なコヒーレント型光トランシーバー(DCO)を搭載。ソフトバンクの要件に合わせて富士通が開発したディスアグリゲーション型光伝送装置「1FINITY(ワンフィニティ) L211」を用いることで、オール光ネットワークとIPネットワークを融合した。

世界で初めて光伝送システムに水冷トランスポンダー技術を搭載した富士通製の光伝送装置「1FINITY T900」も採用。一連の取り組みにより、消費電力を従来比最大90%削減した。従来型設備との接続時も、最新の光電変換技術によって同約50%の低消費電力化を実現するなど、多様な接続環境で高い電力効率を発揮できる環境配慮型ネットワークを構築した。

また、通信性能の向上も図り、1対の光ファイバーを用いて、従来比約2倍となる毎秒最大48・8テラビット(テラは1兆)の大容量・高速伝送も実現した。

日刊工業新聞 2023年11月20日

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