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防衛予算増で複数の大型受注…三菱重工が受注高予想を1兆円上方修正

三菱重工業は6日、2024年3月期連結業績(国際会計基準)の受注高予想を従来予想比1兆円増の5兆6000億円に上方修正したと発表した。政府の防衛予算の増額を受け、23年4―9月期に複数の大型受注があった。通期の売上高や各利益段階の予想は据え置いた。

部門別の受注高予想で「航空・防衛・宇宙」を従来予想比8000億円増の1兆8000億円に引き上げた。同日会見した泉沢清次社長は防衛関連の受注について「当初の計画以上に発注があり、下期も例年同様に発注があれば上方修正できると判断した」との見方を示した。火力発電向けガスタービンなどを含む「エナジー」は同2000億円増の1兆9000億円に引き上げた。

単位億円、増減率%、下段通期見通し▼は赤字・マイナス。配当がある場合の上段カッコ内は前の期の実績、下段通期見通し

事業利益は部門別予想を変更した。「物流・冷熱・ドライブシステム」は同100億円増の800億円に、「航空・防衛・宇宙」を同100億円増の500億円にそれぞれ引き上げた。

4―9月期連結決算は受注高、売上高、全利益項目が過去最高を更新した。受注高は前年同期比55・4%増の3兆1370億円だった。参画する航空機エンジン「PW1100G―JM」の不具合により約200億円を損失計上したが、ガスタービンや防衛・宇宙が好調だった。

日刊工業新聞 2023年11月07日

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