防衛装備品で8生産棟新設、三菱電機が220億円投資
三菱電機は25日、約220億円を投じ、レーダーシステムなど防衛装備品の開発・生産体制を強化するため、神奈川県鎌倉市など全国で8棟の生産棟を新たに建設すると発表した。2025年4月以降に順次竣工する。いずれもすでにある敷地内に建設する。23年度からの5年間の防衛費を計43兆円とする政府の新たな「防衛力整備計画」の実現に向けて貢献する。
計画では鎌倉製作所(神奈川県鎌倉市)に3棟、同製作所郡山工場(福島県郡山市)に4棟、電子通信システム製作所(兵庫県尼崎市)に1棟をそれぞれ建設する。8棟合計の延べ床面積は約7万8000平方メートルに及ぶ。
投資金額220億円は建屋や電気・空調などの付帯設備などで、生産設備などは別途投資する。
新しい生産棟では生産工程の自動化を強化するほか、自律移動ロボット(AMR)の活用などを進め、高品質・高効率の生産を進めるとする。また、IoT(モノのインターネット)を活用し、各拠点間の連携強化を図っていく。
脱炭素の試みでは外装断熱やLow―E(低放射)ガラスを導入するほか、高効率の変圧器やコンプレッサー、発光ダイオード(LED)照明、太陽光パネル、エネルギー監視システムなども入れ、二酸化炭素(CO2)排出量を削減する「次世代工場」を実現する。
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日刊工業新聞 2023年10月26日