ニュースイッチ

トヨタが車向けOS開発子会社を完全子会社化する狙い

トヨタ自動車は27日、自動車向け基本ソフトウエア(OS)開発などを手がける子会社のウーブン・バイ・トヨタ(東京都中央区)を完全子会社化すると発表した。現状、同社の出資比率はトヨタが95%、豊田章男会長が5%だが、10月にも豊田会長の保有分を、トヨタが51億円で買い取る。2025―26年の実用化を見据え、車などへのソフトの実装加速を狙う。

ウーブン・バイ・トヨタは元々、前身企業にトヨタ、デンソーアイシンが出資していたが、21年1月の企業再編の際に、豊田会長が50億円を投じて個人出資を実施。出資比率はトヨタが85%、その他出資者が5%ずつだった。

その後23年4月に社名変更と、トヨタによるデンソーとアイシンの持ち分取得を実施。同時に実装を前に開発要件をより具体化すべく、トヨタからの開発委託形式に切り替えた。これを踏まえ、さらなる実装加速と豊田会長の利益相反を防ぐ意味で、保有株式の取得を決めた。買取額は第三者機関に委託し算出したという。


【関連記事】 デンソーも注目、岐阜の「改革マスター」とは?
日刊工業新聞 2023年09月28日

編集部のおすすめ