「製造業IoT」で欧米の団体が結束。国際標準化の流れに日本は乗り遅れる!?
独・ボッシュ、SAP、シーメンス、米シスコなどがグループを作り活動
【ニュルンベルク(独バイエルン州)=清水信彦】モノのインターネット(IoT)技術の製造業への適用を進める欧米の2団体が協力することで合意したと2日発表した。ドイツのインダストリー4・0(I4・0)と、米国のインダストリアル・インターネット・コンソーシアム(IIC)の運営団体がスイスで会合を開き、それぞれの技術標準の内容をすり合わせることで合意した。産業向けIoTについて国際標準化の流れが加速することが見込まれる。
双方の運営委員会に加わる独ボッシュと独SAPの提案で会合が実現した。ほかにも独シーメンスや米シスコシステムズなどが加わって、非公式でオープンな話し合いのグループを作り、今後も両者の活動の整合性を取っていく。
IoTは幅広い技術分野にわたることから、標準化が必要な領域を網羅した見取り図を持っており「アーキテクチャー」と呼んでいる。I4・0は「RAMI」、IICは「IIRA」と呼んでいる。
今回、両者が持つアーキテクチャー間の関係を示すマッピングを整備するほか、将来の相互運用性を確保することで合意した。さらにIICの「テストベッド」など、それぞれが持つ試験的システムの分野でも協力を図るとしている。
IoTの産業応用については現在、日本勢も加わって国際標準化機構(ISO)や国際電気標準会議(IEC)などで標準化に向けた話し合いが進んでいる。今回の合意により、標準化のスピードが速まる可能性がある。日本勢も標準化の取り組みへの参画をさらに急ぐ必要がある。
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IoTは幅広い技術分野にわたることから、標準化が必要な領域を網羅した見取り図を持っており「アーキテクチャー」と呼んでいる。I4・0は「RAMI」、IICは「IIRA」と呼んでいる。
今回、両者が持つアーキテクチャー間の関係を示すマッピングを整備するほか、将来の相互運用性を確保することで合意した。さらにIICの「テストベッド」など、それぞれが持つ試験的システムの分野でも協力を図るとしている。
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日刊工業新聞2016年3月4日