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そごう・西武「旧そごう川口店ビル」売却先は三井不動産、リノベーションで商業施設に

そごう・西武「旧そごう川口店ビル」売却先は三井不動産、リノベーションで商業施設に

旧そごう川口店が入っていた川口駅東口第3工区再開発ビル

セブン&アイ・ホールディングス(HD)が1日付で売却する百貨店のそごう・西武は、2021年に閉店した旧そごう川口店(埼玉県川口市)の再開発ビルの所有権を三井不動産に売却する。三井不動産がビルのリノベーション(大規模改装)を行い、同社系の商業施設を入れる方針だ。

JR川口駅前の好立地にありながら2年半空き家状態が続いており、今後どうなるのかが地元で注目されていた。セブン&アイHDはそごう・西武を米投資ファンドのフォートレス・インベストメント・グループへ売却するが、地方店舗などの取り扱いの詳細が明らかになっておらず、旧そごう川口店ビルについても関心が集まっていた。

そごう川口店は川口駅東口第3工区再開発ビルのキーテナントとして91年に開業した。再開発ビルは地上11階地下2階建てで延べ床面積が7万3175平方メートル。3階が川口駅と歩行者用デッキで直結する。

セブン&アイHDのグループ戦略と事業構造改革に伴い、21年に閉店した。閉店後はファストフード店や飲食店などが低層階で営業をしているほか、新型コロナワクチン接種会場にも使われたが、本体は実質空き家状態が続いていた。

ビルはそごう・西武など複数の権利者が所有している。そごう・西武以外の約4割の権利者らは今後も所有権を保持するとみられる。三井不動産は建て直しはせずビルの躯体を生かして改装し商業施設を運営する計画だ。

日刊工業新聞 2023年09月01日

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