遺伝情報で選手強化、NTTがJ2大宮などと連携
NTTは順天堂大学、サッカーJ2の大宮アルディージャ、ラグビーリーグワンの浦安D―Rocksと共同で、科学的データを活用してアスリートとチームの強化やけがの予防を目指す研究を始めた。共同研究を通じ、遺伝子解析結果に基づいた個別化プログラムの作成を目指す。
試合や練習中の歩数、食事などの生活習慣、健康診断結果、動作解析用の画像データといった従来の選手の情報に、スポーツ関連の遺伝子解析結果を加える。この分析結果と考察から導き出したトレーニングメニューを選手やチームに提供。一定期間活用した際の効果を検証する。
すでに有識者による検証体制を構築し、各チームや選手の解析環境を整備した。遺伝子検査を実施し、解析を始めている。共同研究は2024年3月末までを予定する。成果は学会発表などを通じて発信する。
アスリートの育成では、同じ内容や量、質のトレーニングを行っても選手ごとに個人差が現れる場合があるため、対策が期待されている。監督などが変わった場合も過去の情報をデータとして引き継ぎ、チーム運営強化に活用できる体制の整備が期待される。
日刊工業新聞 2023年月8月22日