船用エンジンに搭載、三井E&S「MET過給機」が完成
三井E&Sは三菱重工マリンマシナリ(長崎市)とのライセンス契約により、自社製として初号機となるMET過給器2台を受注し、完成させた。自社で製造中の舶用エンジンに搭載する予定。別の過給器の初号機も2023年度中に完成する計画で、型式を拡充することで顧客の需要に応える。
三井E&Sは22年に、三菱重工業子会社の三菱重工マリンマシナリからライセンス供与を受ける契約を結んだ。
MET過給器は三菱重工マリンマシナリがエンジンの高出力・高効率化への要求に対応した技術として製品展開している。同社によるとMET過給器は、舶用の大型2ストロークエンジンに搭載される過給器において約50%の世界シェアを持つという。
三井E&Sは81年に独MANエナジーソリューションズとライセンス契約を結び、これまでに累計4000台以上のMAN過給器を製造・販売してきた。今回、MET過給器をラインアップに加えたことで、自社製の舶用エンジンでの過給器の選択肢を広げた。
日刊工業新聞 2023年08月21日