船用エンジンの環境対応加速、三井E&Sが一手
三井E&Sとグループ会社の三井E&SDU(兵庫県相生市)は、中核製品の船舶用2ストロークエンジンの開発、生産体制を強化する。国際海運のカーボンニュートラル(温室効果ガス排出量実質ゼロ)が進む中、アンモニアやメタノールなど次世代燃料への対応や、メタンスリップ対策を講じたLNG(液化天然ガス)焚き二元燃料エンジンなど環境対応を加速する。
このほど、海事産業強化法に基づく事業基盤強化計画認定制度において、国土交通相から「事業基盤強化計画」認定を受けた。三井E&Sの玉野工場(岡山県玉野市)と、三井E&SDUの工場で2026年3月まで実施する。
三井E&SはIHI原動機(東京都千代田区)から舶用大型エンジン事業を承継した三井E&SDUをグループに迎え、4月から「MANエナジーソリューション」と「WinGD」のダブルライセンス体制となった。経営資源を効率的に活用し、生産性向上やアフターサービスの強化を図る。
舶用2ストロークエンジンは経済安全保障推進法に基づく政令により特定重要物資に指定された。三井E&Sは安定供給を確保する事業者としても認定を受けている。
日刊工業新聞 2023年07月13日