日立製鉄道「スカイライン」がハワイで開業した…米国内発の完全自動運転
日立製作所が車両の設計・製造と鉄道システムの設計・製造、システムの運用や保守などを行う米ハワイ州・オアフ島南部の鉄道新線「スカイライン」が開業した。米国内で初となる完全自動運転の都市鉄道システムとなる。慢性的な交通渋滞の解消と観光客の利便性向上、さらに化石燃料を使わないため、二酸化炭素(CO2)排出量の削減に貢献できると期待される。
日立製作所グループの日立レールが手がけた。1編成4両で20編成を運行する。1編成当たりの定員は約800人となる。列車の全長は約79メートル。
計画は2期に分かれ、今回は西半分の9駅約18キロメートル分が開業した。今後、さらに建設を進め、ダニエル・K・イノウエ国際空港などを結ぶ約30キロメートルの路線となる。
オアフ島の東西を結ぶ交通路線は渋滞が激しいことで有名。全区間が完成すれば、1日当たり自家用車約4万台分の移動を減らせると試算している。
日立のアリステア・ドーマー副社長は「ホノルル史上最大のインフラプロジェクトを実現できたことを嬉しく思う」とコメントした。
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日刊工業新聞 2023年07月06日