今なお人気誇る森永製菓「おもちゃのカンヅメ」、ワクワク感提供の秘訣
年月を経ても、子どもから大人まで人気のキャンペーン景品がある。森永製菓の「おもちゃのカンヅメ」だ。当初から「ワクワク感の提供」を重視し、社内にいるたった1人の担当者がカンヅメのテーマと中身を決めている。「中に何が入っているのかは当たった人だけのお楽しみで、社長も知りません」(植竹麻衣子マーケティング部ブランドマネージャー)という徹底ぶりだ。
キャンペーンは1967年のチョコボール発売から始まった。現在も「月間1万件以上の応募がある」(同)といい、今なお抜群の人気を誇る。
応募方法は発売当初から変わっていない。菓子の取り出し口のくちばし部分にエンゼルマークが出れば応募可能で、金色のエンゼルマークなら1枚、銀色なら5枚だ。一方、カンヅメは2年前後でデザインや中身を変更している。
最初は「まんがのカンヅメ1号」で缶の中に小さいおもちゃやマンガのミニ本が入っていた。73年には当時人気のウルトラマングッズが入ったもの、78年にはプラスチック製のたまご型容器が登場した。
その後また缶タイプが復活。04年には架空の鳥をイメージしたキャラクターの「キョロちゃん」そのものが缶詰になり認知度がアップした。現在は、プッシュボタンを押してプログラミングすれば、キョロちゃんが「クエッ、クエッ」と言いながら歌うキョロちゃん缶だ。
「チョコボールを食べてエンゼルを集める楽しみは子どもや大人、家族で共有できる。カンヅメ自体も時代背景に合わせて進化させることで『ワクワク』を提供し続けます」(同)。
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