日産が納車期間を短縮する…完成車の保管位置把握システム開発
日産自動車とTOPPANエッジ(東京都港区)は、完成車両の保管位置をリアルタイムに把握できる物流管理システムを共同開発した。日産の生産子会社である日産自動車九州(福岡県苅田町)の車両センターで運用を始めた。全地球測位システム(GPS)や無線識別(RFID)タグを利用して、情報登録の作業を従来の5工程から1工程に削減し、物流管理工程を効率化できる。今後、日産グループ内での導入拡大を検討する。
輸送前の完成車両を埠頭(ふとう)エリア(写真)で保管する際に、車両を置いた位置を登録する。移動を行う作業者がスマートフォンやRFIDリーダーなどで構成する専用端末を使用。端末のボタンを押すと、車両に搭載するRFIDタグから情報を読み取り、位置情報と結び付けて登録する。GPSを使うため屋根のない平地の保管場所が利用しやすい。
物流管理システムは1月に導入して改良を重ねてきた。両社は同システムを使い納車期間の短縮につなげたい考え。
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日刊工業新聞 2023年06月19日