インダクタンス47%減、三菱電機が「SiCパワー半導体モジュール」提供
三菱電機は13日、パッケージ内部でのインダクタンス(磁束変化に対する抵抗)を従来比で約47%低減した「産業用フル炭化ケイ素(SiC)パワー半導体モジュールNXタイプ=写真」のサンプル提供を14日に始めると発表した。パッケージ内の電極にラミネート構造を採用するなど構造を最適化し、高速スイッチング動作が可能となる。SiCチップと合わせ、電力損失のさらなる低減が期待でき、産業用機器の効率化などに貢献できる。
内部インダクタンスを低減することにより、機器の過電圧故障の要因の一つであるサージ電圧を抑制することができ、スイッチング損失が低減されることで、電力損失を抑制可能という。
また、デバイスを高密度化する技術を適用した同社の第2世代に当たるSiCチップの採用により、電力損失を約72%低減できる。
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日刊工業新聞 2023年06月14日