井関農機が10年ぶり刷新、最新「中型トラクター」で向上した性能
井関農機は中型トラクターを10年ぶりにモデルチェンジし、「BFREX」BFシリーズとして発売した。農業機械全般で長時間作業しても疲れにくい直進アシスト機能が農家に支持されている状況を踏まえ、乗り心地や操縦性を向上。作業速度、走行速度の加減速が無段階に行える油圧機械式無段変速機を搭載し、手元のレバーだけで操作ができるようにした。
25馬力から60馬力まで各種あり、消費税込み価格は335万8300―900万3500円。合計で年1600台の販売を目指す。
乗り心地や快適性を求める声が多いのは高齢化と農地集約が進んだ結果、大規模農家が増え「長時間作業しても疲れない農機を求める声が強まっている」(縄田幸夫取締役常務執行役員)背景があるためだ。座席にはドイツ製サスペンションシートを採用した。キャビンも足元や空間スペースを拡大して、居住性を高めた。スイッチやレバー類を右側のアームレストに集約することで、作業性向上と疲労軽減を図った。
直進アシスト仕様には見やすい大型8インチモニターを搭載。直進アシストのガイドだけでなく、マップ連動可変施肥作業などさまざまな作業が可能で、作業精度を高められる。
日刊工業新聞 2023年06月13日