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日産が「大型EVトラック」で新車輸送、CO2削減を実証

日産が「大型EVトラック」で新車輸送、CO2削減を実証

EVトラックで配送

日産自動車は米カリフォルニア州で大型電気自動車(EV)トラックによる新車輸送を始めた。輸送時の二酸化炭素(CO2)排出量削減を目的とする実証実験の位置付け。米ニコラと米パッカー傘下のケンワース製の大型EVトラック各1台を導入し、ロサンゼルスの港から同地域の販売店に新車を配送する。8月までに2台のトラックを追加導入する。実証の次段階としてトラックを最大10台に増やし、輸送エリアの拡大も検討する。

導入済みの大型EVトラックは米国で最も大きいクラス8と呼ばれる車両総重量約15トン超のトラック。輸送実証は物流パートナーの米アバンギャルド・オート・ロジスティクスと協力。ロサンゼルス港にある欧ワレニウス・ウィルヘルムセンの施設に設置した急速充電設備を利用する。

現在の実証は8月末までの6カ月間。その間にカリフォルニア州ミラロマの鉄道物流施設の充電設備を整備し、EVトラック2台を追加導入する予定。

実証の次段階では大型EVトラックを最大10台まで増やし、輸送エリアを拡大すること検討している。輸送量は明らかにしていない。日産は北米ではテネシー州スマーナ、ミシシッピ州キャントンの工場でもEVトラック輸送の実証を行っており、新車配送やサプライヤーからの部品納入に利用している。

カリフォルニア州は2045年までに同州内を走行するトラックすべてをCO2排出がないゼロエミッション車(ZEV)とする目標を掲げている。同州の大気資源委員会(CARB)の規制に基づいて、配送などの民間車両や州と地方自治体の車両を運用する所有者などは24年からZEVへの移行を段階的に開始する必要がある。こうした規制に対応するため、自動車メーカーでもEVトラックを使った配送網の整備の取り組みが広がっている。


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日刊工業新聞 2023年06月05日

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