世界最大級…日本冶金が開発、超広幅・極厚「ニッケル合金プレート」の効果
日本冶金工業は高耐食・耐熱ニッケル合金「NAS NW276」の超広幅・極厚プレートを製品化した。国際規格「UNS N10276」に適合する素材。高温でも硬いため圧延が困難な鋼種だが、合弁パートナーの中国・南京鋼鉄の広幅圧延機を用い、幅3900ミリ、厚さ50ミリメートルという世界最大級のサイズを実現した。
NAS NW276は化学プラント、熱交換器など大型構造体向けで、同プレートは高耐食・耐熱材の潜在的な高強度ニーズなどに対応する。
従来は溶接で材料をつなぎ合わせて使うが、超広幅材なら溶接の回数を減らせ、コスト削減や納期短縮が可能。大きなサイズは遠距離陸上輸送が難しいが、合弁相手などとの連携で中国内での販売・運搬がしやすいという。
日刊工業新聞 2023年05月31日