ロボットカフェでアバター実証、CG使って遠隔接客
慶応義塾大学の南澤孝太教授らとオリィ研究所(東京都中央区)は、ロボットカフェでアバター(分身)の実証実験を始めた。身体に障がいを持つ人がロボットとコンピューターグラフィックス(CG)のアバターを使い分けながら遠隔操作で接客する。CGアバターを用いることでできることが広がり、仕事やカフェ運営に自らが貢献しているという主体感が増す可能性がある。これらが内面に与える影響などを評価する。障がい者雇用の新しい形になる可能性がある。
オリィ研が運営する分身ロボットカフェにCGアバターを導入した。オリィ研の遠隔操作ロボだけでなく、操作者が自ら身体をデザインして登場して接客できる。
アバターの研究では筋肉質なアバターを利用すると実際の身体でも力が増すなど、外見が内面に影響を与えて自らを錯覚させる効果がある。これはアバターに着替えた時の短期的な効果が確認されている段階。5週間の実証実験で長期的な効果を検証する。自信や未来への期待が向上する可能性がある。
日刊工業新聞2023年5月11日