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寿命4倍以上、新報国マテリアルの「耐腐食合金」の効果

新報国マテリアルの耐塩素・耐腐食合金「EGNIS(イグニス)」シリーズが評価を高めている。焼却炉用部品としての実機試験で一般的な耐熱鋼(SCH鋼)と比べ、4倍以上の長寿命化を実現。部品交換の削減による発電効率の向上や鉄資源の節約に寄与する。現在10数施設で試験が進行中で、産業廃棄物処理業者などに採用を働きかける。

EGNISは600―1000度Cの高温で塩素ガスや溶融塩が発生する過酷な環境下で、優れた耐腐食性を発揮する合金。長年の合金開発技術を生かし材料を配合した。中でも焼却炉用部品のストーカー(火格子)向けに鋳造品を製作し、2020年から実機でテストを開始していた。

近年、サーマルリサイクルが活発化する中、廃棄物中のプラスチックの割合が増加し、塩素による腐食で火格子が早期に摩耗する課題があった。研究開発部の稲毛基大主任は「部品交換の手間と時間を大幅に削減できる」と意義を強調する。

日刊工業新聞 2023年05月08日

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