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エアコン生産を国内回帰、日立ジョンソンコントロールズ空調がライン新設

エアコン生産を国内回帰、日立ジョンソンコントロールズ空調がライン新設

新設した室内機の生産ライン

日立ジョンソンコントロールズ空調(東京都港区、秋山勝司最高経営責任者〈CEO〉)は、栃木事業所(栃木県栃木市)で国内向けルームエアコン「白くまくん」スリムモデルの出荷を始めた。安定供給に向けた生産の国内回帰の一環で、同事業所に室内機の生産ラインを1ライン新設した。投資額は非公表。

同社は国内向け家庭用ルームエアコンのうち7割を中国、3割を国内で生産する。だがコロナ禍に伴う上海市のロックダウン(都市封鎖)や半導体不足により、昨夏は一部で在庫切れが発生していた。このため、栃木事業所におけるスリムモデルの生産、出荷により安定供給を確保。2024年度中にも国内生産比率を5割まで引き上げる方針だ。

新ラインの稼働に当たり、作業の自動化などの効率化を推進し、リードタイムを中国生産に比べ3週間短縮した。追加雇用は4月時点で100人だが、繁忙期はさらに追加する。

出荷式で同社の泉田金太郎ヴァイスプレジデント兼日本・アジア地域ゼネラルマネージャーは「エアコンは必要な時に供給できなければいけない社会インフラ。国内回帰により安定供給を図る」とした。


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日刊工業新聞 2023年05月08日

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