英ロータスのスポーツカーが採用、帝人の複合成形材料が持つ特性
帝人グループで自動車向け複合成形材料事業を展開する米テイジン・オートモーティブ・テクノロジーズ(ミシガン州、TAT)の材料「GF―SMC」が、英ロータス・カーズ(ノーフォーク州)の新スポーツカー「エミーラ」のドアなどの部品に採用された。GF―SMCは熱硬化性樹脂をガラス繊維に含浸させ、シート状にした成形材料。仏ポアンセ工場(メーヌ=エ=ロワール県)で製造する基材を、ポルトガルのレサ・デ・バリオ工場(ポルト県)で成形する。
ドア、リアクオーター、テールゲートの外板パネルには、TATの自動車外板部材用超軽量成形部材を使用。従来の複合材料部品に比べて最大で約4割軽量化。強度や耐久性に優れ、へこみが発生しにくい特性がある。
TATは今後、軽量性や安全性、エネルギー効率、耐久性に優れる自動車部品のラインアップ拡充を推進。成形工程の自動化など生産効率向上に向けた技術開発にも注力する。
日刊工業新聞 2023年05月01日