トヨタ「レクサスEV」が採用、レゾナックの射出発泡成形品が実現したこと
レゾナックの射出発泡成形品がトヨタ自動車の高級車ブランド「レクサス」の電気自動車(EV)「RZ」に採用された。バックドアにアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)樹脂の射出発泡成形品が採用されるなど、同社の製品を使用することで従来の樹脂部品と比較して3割以上の軽量化を実現したという。
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従来の射出発泡成形技術は外観や耐久性などにおいて、自動車部品としての要求性能に対する課題があった。同社は材料や成形、金型技術を工夫し、量産化につなげた。
成形材料の種類はポリプロピレン(PP)だけだったが、剛性などに優れるABS樹脂でも同社の加工技術を適用できるようになり、より多くの自動車部品で軽量化が可能だ。
射出発泡成形品は射出成形時に発泡させることで剛性を保ちながら軽量化を実現できる独自技術。発泡させるのは内面だけで表面はなめらかなため、自動車では外装部品に使われている。
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日刊工業新聞 2023年05月01日