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データサイエンスで街づくり、三菱地所が一橋大と挑む

一橋大学は、三菱地所とデータサイエンス(DS)を活用した街づくりの共同研究に着手した。三菱地所のビッグデータ(大量データ)を活用し、一橋大発スタートアップ(SU)や市民を巻き込んだプロジェクトを実施する。4月に開設したソーシャル・データサイエンス(SDS)学部・研究科の研究・教育や産学連携に向け、一橋大国立キャンパス(東京都国立市)の東本館内に連携拠点を設けて9月に稼働する。

一橋大の東本館には現在、SDS学部の教員室などがある。内部を改修し、学生らがプロジェクト研究や起業準備をしたり、イベントや講演会をしたりする計500平方メートルほどの共有スペースを整備する。

三菱地所は東京の大手町・丸の内・有楽町エリア(大丸有エリア)などで施設を運営している。防犯カメラなどで取得した人流のビッグデータを持っているが、十分に活用できていないという課題があった。3月に一橋大と5年間の予定で共同研究契約を締結しており、連携して解析に取り組む。SDS学部3年次のプロジェクト・ベースド・ラーニング(PBL)科目でも協力する。

共同研究に関連し、新入生を主な対象としたパネルディスカッションを実施した(写真)。SDS学部教授や三菱地所の担当者からは「SDSは間口の広い横串の学問。先進の大丸有エリアのSUネットワークも活用できる」「高齢化が進む国立市の課題解決にもSDSで臨んでほしい」などの期待が寄せられた。

日刊工業新聞 2023年04月28日

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