車載部品の競争力になるか、パナソニックオートが国内外全14拠点で脱炭素化
パナソニックオートモーティブシステムズは、本社(横浜市都筑区)と国内外の製造・技術全14拠点でカーボンニュートラル(温室効果ガス排出量実質ゼロ)を達成した。年間約9万トンの排出量を、省エネルギー施策や再生可能エネ、環境証書などの購入でゼロ化。パナソニックホールディングス全事業会社で30年までに二酸化炭素(CO2)排出量ゼロ化を掲げており、いち早い達成となる。扱う車載部品の競争力につなげる方針だ。
パナオートは年間で前年比3%の消費エネルギー削減を目標に社員がアイデアを出し、100件以上のテーマが各現場で進んでいる。具体的には製品の車載コンプレッサー洗浄後に出る湯の排熱を、同じ機械で次に洗浄するための洗浄槽を温めるのに再利用する。
車載カメラの製造工程で必須のクリーンルームの空調では、最適な気流制御や省エネ機器の導入で使用エネルギーを取り組み前に比べ3・4%削減した。
永易正吏社長は「(CO2排出量ゼロ化を)やらなければ今後(取引の)権利なしという条件になる可能性がある。競争力の源泉になると信じ愚直に取り組む」と話す。
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日刊工業新聞 2023年01月30日