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ファミマ・ユニー、統合後のコンビニ像は「自由自在な買い物」

出来立て弁当や新総菜什器の導入、オムニ用のコンシェルジュ端末も
ファミマ・ユニー、統合後のコンビニ像は「自由自在な買い物」

サークルKサンクスの看板はファミマに一本化

 9月に経営統合するファミリーマートとユニーグループ・ホールディングス(GHD)が、次世代の新たなコンビニエンスストア像の構築を目指している。「いつでも自由自在のショッピング」を掲げ、出来たて弁当の導入やコンシェルジュ端末をイートインスペースに設置。オムニチャネル化に対応した取り組みを展開するとみられる。同社は店舗改革を加速し、「(現在52万―53万円の)日商をできるだけ早く60万円に引き上げる」(中山勇ファミリーマート社長)方針だ。

 コンビニの主力である中食系は出来たて弁当など、出来たて商品のコーナーを設置。ファミマは現在、母店で弁当などを集中的に製造し、1時間程度でサテライト店に配送する実験を都内で行っており、この仕組みを本格化する可能性がある。
 
 総菜は新型のオープンケースを導入。おでんや中華まんなどの什器(じゅうき)はファミマ、サークルKサンクスがそれぞれ保有する機器の活用や共通化を行う。

 ファミマは現在、イートインスペースを3000店に設けているが、次世代の店舗モデルでは現行の店内端末「ファミポート」の進化版としてタブレット型のコンシェルジュ端末の導入も視野に入れていく。

 カウンターのレジも顧客への情報発信機能を強化した新型レジを検討する。店外ではカーシェアや電子商取引用の宅配受け取りロッカーの設置、電気自動車用のチャージスポットを配置する。

 コンビニ業界では既存市場の成熟化とともに、店舗の情報化推進や食品スーパーと競合するような商品の強化など、業態の変化が進んでいる。

日刊工業新聞2016年2月8日生活面
日刊工業新聞記者
日刊工業新聞記者
 ファミマとユニーグループ・ホールディングスは新型コンビニの概要を明らかにしました。近くて便利な店から出発したコンビニは少子高齢化や有職主婦の増加などをとらえた店作りで伸びてきましたが、今後どう進化していくのでしょうか。

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